子供のやる気を引き出すために、親はどんな関わり方ができるか。教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは「子供のやる気が出ないとき、まず大切なのは、やる気にならない子どもの気持ちを認めてあげることだ。例えば子どもが塾の宿題をやったとウソをついていたとしたら、まずは『宿題やっていないのに、やったって言っちゃったんだね』と事実をそのまま受け止める。そのうえで、『そうしちゃったのはなぜかな?』と聞いてみるといい。まずしっかりと子供の状況を把握したうえで、説教ではなく、対話をすることだ」という――。
※本稿は、中曽根陽子『中学受験 親子で勝ちとる最高の合格』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
共働き家庭が中学受験を成功させる3つのポイント
子どもの受験サポートを担ってきました。しかし、今では約72%(1177万世帯)の家庭が共働き世帯です。当然、中学受験を考える家庭でも、共働きの割合は増えています。
共働き世帯の中には「中学受験は、親のサポートがかなり必要」という話を聞いて、「共働きのわが家で、中学受験をさせることはできるのだろうか?」という不安を持ち、中学受験をきっかけに仕事を辞めるという人までいます。小1の壁ならぬ、中学受験の壁です。
しかし、本当に親が仕事を辞めてまでサポートしないと、中学受験はできないのでしょうか。ここでもう一度確認してほしいのが、わが家の受験軸です。どんな受験にするかで親のサポート内容は変わっていくからです。
受験において何を優先するのかによって、ご自身の仕事との向き合い方を変える必要が出てくる場合もあると思います。でもそれも、全ては家族全員がよりよくなっていくためです。単純に子どものために自分を犠牲にしても、誰も幸せになれません。
これは、今回のテーマにかかわらず持っていてほしい視点ですが、今の状況でできることをして、最高の結果を得られるように、プランニングをしていきましょう。
さて、ここからは共働き家庭が押さえておきたいポイントを紹介します。
1 塾を活用するなら、できるだけ通いやすく、柔軟で手厚いサポートがある塾を選ぶ
送迎できない場合が多いと思うので、子どもが一人で通える塾、入退出のチェックがある塾が安心です。また、宿題チェックや自習室でのサポートなど、学習サポート体制が手厚い塾を選ぶのがおすすめです。オンライン併用の塾も共働きの家庭向きです。