愛子さまの活動の幅が広がるよう促すべき

どうしてこうなったかといえば、愛子さまが一歩前に出ることを一部の人々の迎合が邪魔してきたからだ。大学に登校されないことに対して「ご両親である両陛下に新型コロナを感染させまいとする素晴らしい親孝行」と褒めた人がいたが、学生が登校することは親不孝なのか。心配なら、ご両親との接触を減らしたらいいだけである。

当時、陛下は天皇誕生日の記者会見で2回にわたって、学生時代に勉学のみならず友人たちと過ごすことの重要性について言葉を尽くして語られたのだから、国民にも愛子さまに登校するように促してほしかったのだと思う。しかし、そのお言葉すら不思議なほど控えめにしか報道されなかった。

陛下は、学習院大学で彬子女王の肝いりで開かれた故三笠宮殿下の回顧展に愛子さまをお連れになった。これが、1年生時にオリエンテーションで登校されたのち2年ぶりのキャンパス訪問となり、徐々に登校回数を増やすきっかけになった。

私はやはり、愛子さまが単独公務を本格的に開始されるなど、活動の幅を広げるように世論も促すべきだと思う。

「未来の天皇」としての活動がスタート

悠仁さまは、民法改正の影響で、9月6日に18歳の成年を迎えられる。これまでは皇太子のみが18歳の成年で上皇陛下にはこれが適用された。天皇陛下は当時、昭和天皇が健在だったので20歳で成年した。

一連の成年行事は、上皇陛下のときの前例にならって大学入学後の来年に行われる。これを機に、昭和年間の浩宮さまのように「次の次の天皇」としての位置づけで活動されることになる。

よいスタートを切れるよう国民が後押しすることが、自信を持って帝王学を身につけてもらうために望まれる。未来の天皇にあれやこれや理不尽ないじめをすれば、悠仁さま自身が国民に対して屈折した感情をお持ちになりかねない。

もうひとつの私の希望は、悠仁さまが成年を機に、上皇陛下ご夫妻や天皇皇后両陛下と多くの時間を過されることだ。悠仁さまの帝王教育はご両親が行き届いた配慮でされているが、経験者のおそばで時間を過ごさないと得られないことは多い。