寅子と航一が別れていたら「婚約破棄」?

例えば、法律婚と同様に、同居・協力・扶助義務、生活費分担義務を負いますし、別れる場合の財産分与や慰謝料の支払義務も負います。一方で、法定相続人になれなかったり、子どもが生まれた時に父がそのまま親権者になれなかったり、税制面の優遇制度が受けられないというデメリットもあります。

【図表1】事実婚と法律婚の違い
出所=『新おとめ六法』(KADOKAWA)

では、寅子と航一が「別れる」道を選択していた場合、どうなったでしょうか? その時点で婚約が成立していたかどうか、単に交際していただけで、将来結婚する意思まではなかったのかにより、さまざまな違いが出てきます。

婚約というのは、「結婚の約束(予約)」です。当事者双方の約束があればよく、特にそれ以外の要件はありません。問題は、一方が「婚約している」と思っていたのに、もう一方は「婚約まではしていない」と思っていた、というケースです。