富山のキャンプ場にいるときに、特に場所を言わずに景色の写真だけをインスタグラムのストーリーにあげたら、視聴者の方が2組くらい差し入れを持って来てくれたこともあって。お仕事を抜けて来てくださった方もいて、申し訳なく思ったので、それからはリアルタイムでSNSに情報をアップするのは控えるようになりました。

――車の外装が特徴的で目立つから、駐車していたら視聴者はすぐに分かるでしょうね。

けんじ 僕たちが車内にいるときに、窓を「コンコン」って叩いて挨拶してくれる人もいて。車内で着替えているときに「コンコン」ってされたときは焦りましたね。

あかり 朝起きてすぐに声を掛けられるときもあったんですよ。まだ顔も洗ってなくて、すっぴんの状態でドアを開けたら、外で待ってくれていた視聴者の方が「いつも観てます。写真撮ってください」って。そのときは申し訳ないと思いつつ、「ちょっと待ってもらっていいですか」と伝えました。

「普通に働け」「税金払え」YouTubeのコメント欄で批判され…

――有名になったからこその悩みですね。

けんじ 声を掛けられるのはうれしいんですけど、正直、朝イチは少しつらかった。ふたりともめちゃくちゃオフの状態なので。

あかり 嫌ではないんですけど、恥ずかしい(笑)。

――YouTubeの登録者数が増えると、批判的なコメントも増えるんじゃないですか。

あかり 最初の頃は多かったですね。コメント欄で「普通に働け」「税金払え」とか。

けんじ でも、そうやって言う人の気持ちも少しわかるんですよね。僕たちも会社員として働いていた側なので、定職に就いていない人を妬んで「働けよ」と思う気持ちも理解できるというか。

――批判はあまり気にならなかった?

けんじ 自分たちも会社員として働いてきた経験があるし、YouTubeが「仕事」になっている自信もあったので、周りに何を言われても気になりませんでした。

あかり 日本一周中は、ほぼ撮影と編集をしていて、全然休みがなかったので。周りには半分遊びみたいに見えていたかもしれないけど、自分たちからしたら「毎日仕事をしていて、休みはないです」みたいな。

「税金払え」というコメントに対しても、払っているのは自分たちが一番わかっているから、「何も知らない人に言われても……」「逆に、なんで払ってないと思うんやろう」という気持ちでした。

――今もYouTubeで生計を立てていますが、そういったコメントは寄せられますか。

あかり いや、最近はまったく言われないです。

けんじ 僕たちがYouTubeを始めた頃より、自由なライフスタイルとか、YouTubeで生計を立てるみたいな働き方が社会に浸透している気がします。その影響もあって、批判的なコメントが減ってきたのかなと。

「会社員には戻りたくない」大企業を辞めて“改造した軽自動車”に住んだ30代夫婦YouTuberが語る、車中泊でひっくり返った“価値観”「大事なのはお金じゃない」〉へ続く

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