『生き方 人間として一番大切なこと』稲盛和夫 著 サンマーク出版

稲盛和夫
Kazuo Inamori

1932年、鹿児島県出身。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミック(現・京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長。また、84年に第二電電(現・KDDI)を設立、会長に就任。2001年より最高顧問。10年には日本航空会長に就任。代表取締役会長、名誉会長を経て、15年より名誉顧問。1984年には稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類、社会の進歩発展に功績のあった人々の顕彰を行う。2022年逝去。

経営の神様からの魂のメッセージ 

先行きの見えない「不安の時代」を生きるようになって久しい。そんな時代に最も必要なのは、人が生きる指針としての「哲学」を確立することである。そう考えた京セラの創業者・稲盛和夫氏が、2004年に著したのが本書である。

世の中のことは思うようにならないもの。人生で起こってくるさまざまな出来事に対して、ついこのように見限ってしまいがちだが、「思うとおりにならないのが人生」と考えているから、そのとおりの結果を呼び寄せているだけのことだ、と稲盛氏は指摘する。