一般人の女性も浮気されて、結婚生活をどうするか悩んでいる

しかし、男性やシニア層がファンの場合、浜ちゃんの奥さんの「芸人はモテないとダメだからOK」と浮気を不問にした事が賞賛されたように、結婚を継続することが逆にプラスに働いたりする。彼ら彼女らいわく、「古き良き器のでかい女性」という訳だ。

女性タレントが浮気するとそのカップル(双方有名人)は大抵離婚になるので注目してこなかったが、夫が問題を起こしたカップル(双方有名人)の場合、色々な思惑や計算が交錯した結果なのだろうなぁと、不純な私はそう分析していたものだった。

なぜそんなに不倫された女性たちが「離婚するのかしないのか?」に関心があるのかと言えば、私の所には「夫に浮気された」という妻たち(一般人)から多くの相談が寄せられるからだ。彼女たちは、「許せない」「夫が気持ち悪い」「もう夫を信用できない」「夫の言葉が全て嘘だと思ってしまう」という慟哭と、「子供から父親を取りあげることになる」「離婚したら経済的に不安」「周囲には一度ぐらい許せと言われる」「普段はとても良い夫だから」という迷いを行ったり来たりしている人が殆どで、離婚するか否かを「自分が決めなければならない」というストレスをも抱えている。

彼女たちはタレントじゃないから「イメージの物理的損害」はない。とは言え戸籍にバツが付くことや世間体、親兄弟を心配させたり、子どもがいれば悲しい思いをさせたりするわけで、その重圧は計り知れない。

離婚届を前に喧嘩をする夫婦
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「うちの夫に限って、不倫なんて絶対にありえない」

ある女性は、「堅物で真面目」「嘘が下手なタイプ」だと思って結婚した夫に、愛人が3人もいたことがわかり、すっかり人間不信に。

ある女性は、学生の頃から10年間猛アタックを受けた上で結婚し、妻も周囲も彼の「妻一筋」っぷりにはあきれる程だったのに結婚2年目で不倫が発覚。まさに青天の霹靂で「うちの夫に限ってそんなこと絶対にありえない」と証拠が揃っているのに現実を受け止められず、食事が喉を通らなくなり、ガリガリに痩せてしまった。

中には「夫が不倫したのは自分が妻として至らなかったからではないか」と自分を責め、精神に不調をきたしてしまった女性もいる。

そんな彼女たちは答えが欲しくて私や、他の相談機関に行くのだが、私たちは離婚した方がいいとか、別居がいいとか、再構築するべきである、というような方向性を示してあげることは絶対にできない。その女性個人の性格や夫である人の性格、二人の関係性、子どもの有無、金銭的な問題、などなど、夫婦の数だけ事情があるからだ。私やカウンセラーは彼女たちが前を向けるまで話を聞き、寄り添い、問題や感情を整理する手伝いをするにすぎない。