記者からの質問に堂々と答えていたが…
記者会見で河野太郎さんは、日経BPの長倉克枝さんや大豆生田崇志さんらの質問に対して、堂々と……。
【問】自治体の標準化について、データ連携についてデジタル庁が決められないということは、連携できないところもあると思いますが、ではなぜ2025年度末に何のために標準化を目指すのか、改めて説明いただけないでしょうか。
【答】ご質問の意図がよく分かりませんが、データ連携の部分、データの持ち方のところは、それぞれの事業者のこれまでの知見を生かして実施してくださいという競争領域に今までもしておりましたので、特に何か変更したということはございません。2025年度末までのシステム移行というのは、よほどの事情で後ろ倒しになる自治体はいくつかあると思いますが、そこについて何ら変わりはございません。
【問】データ連携はできないということですね、標準化しても。
【答】どのようにシステム内でデータを持つかというのは、これまでも事業者それぞれやってくださいということにしておりましたので、何か変わったということではありません。
【問】データ連携ができないという事態は想定していないということでしょうか。
【答】何か協議がうまくいかない、調整がうまくいかないときはデジタル庁がコミットして事業者間で進めていただくというのは、これまでもそういうようにしておりました。先ほど6月26日の検討会でという話がありましたが、特に検討会で何か変わったということでもございません。
河野氏は「基本」を理解していない
さらに、ダイヤモンド誌記者の鈴木洋子さんがデータ標準化を含めたシステムの工程において「スケジュール通りは3割だけ」と報じました。
先般の記者会見で河野太郎さんが「2025年度末までのシステム移行というのは、よほどの事情で後ろ倒しになる自治体はいくつかある」と述べた内容はまったくの虚偽であるか、官製デスマーチでも行って、形だけでも25年度末に間に合わせるかしか方法はなくなってしまいました。それも、各省庁や自治体での相互データ流通を可能にする標準化は進まない恐れは強いことから、ガバメントクラウドの実現は不可能になりますし、遅れた分、さらにデータ連携のためのシステム補修を行わなければならなくなります。
デジタル庁がデータ標準化の方針を決めてくれないと自治体ではなかなか前に進められず、方針がないまま自治体ごとに異なる標準になっては相互の連携が取れなくなりDXの意味をなしません。もしも河野太郎さんが意味のあるパワハラを行使するのであれば国民の暮らしやすさや自治体を救う意味でもドーンと決めてもらうしかなかったのではないか、と思います。