自分で情報を拾いにいく重要性が増している

昔であれば多くの人が同じ新聞やニュースを見て情報収集をしていました。それぞれ思想の違いはあれど、自分と違う意見の人の声を見聞きする機会もありました。サッカーに興味がない人であっても、大きな試合があればその勝敗がどうなったかは自ずと耳に入ってきたでしょう。

しかし、今では情報が個人に合わせて配信されるので、AさんとBさんで同じSNSを使っていてもそこに流れてくる情報は全く違います。

実際にはそんな閉鎖的な環境の中に身を置いているのに、「どんな情報にもアクセスできているし、幅広く情報収集している」と思い込み、自分のスマホに流れてくる情報が全てで世の中のことが分かったような気持ちになってしまっている人も大勢います。

本当の意味で学びを深めるためには、あえて自分が興味のない分野や自分とは違う意見の人の声を積極的に拾いにいかなくてはいけません。その重要性はSNS時代の今、さらに増しています。

スマートフォンを使うビジネスマンの手
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです

「学ぶ」を始めるかんたんな第一歩

「学ぶ」とはとても意味の広い言葉であり、セミナーを受けたり、学校で勉強したりすることだけが学びではありません。本腰を据えた勉強も大事ですが、それ以上に毎日の暮らしの中に小さな学びをたくさん積み重ねていくことがより重要だと私は考えています。

そのためにもぜひ取り入れていただきたいのが「サムシング・ニュー」という習慣です。毎日1つ新しいことに挑戦してみてください。新しいお店に入ってみる、食べたことのないメニューを頼んでみる、行ったことのない場所に行ってみる、などどんな小さなことでも構いません。

年齢を重ねるにつれて、新しいことに挑戦する意欲も減退していきます。だからこそ、あえてやるのです。現状維持は衰退のはじまり。50代を超えたら、心も身体も頭も、努力をしてようやく現状維持。その先の成長を目指すためには、常に新しいことに挑戦し、学び続ける姿勢が欠かせません。

世の中にはまだまだあなたの知らないことがたくさんあります。たくさんの驚きや発見が、きっとこれから先のあなたの人生をより豊かなものにしてくれるでしょう。

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