アフリカの大地に桜の木を植えるかのよう

すでにカメイアさんの出身国への貢献は始まっている。

「2020年に私の地元ウアンボ市に、地元の旧友とともに中小企業を対象としたコンサルティング会社を設立しました。現在、約30社のクライアントの成長をサポートしています。年内にはアンゴラの首都ルアンダにも事務所をオープンします」

「“玉ちゃん“に会ってお礼がしたい!」とまだ対面叶わぬ育英会の玉井義臣会長を慕うカメイアさん、ブラジル留学での5年間を通じて、育英会への敬意とともに日本への憧れを温めている。

育英会の100年構想で、1人また1人と親日のアフリカ人を増やしていくことは、まるでアフリカの大地に桜の木を1本1本植えるかのようだ。桜の木がしっかりと根を張り、花を咲かせれば、わたしたちにとってアフリカがより親しみの持てるエリアとなり、そこからさらにビジネスや文化の交流が生まれていくと期待が膨らむ。

マッケンジー大学卒業式で、同期の学友たちと
写真=アルフレド・ムエネコンゴ・カメイアさん提供
マッケンジー大学卒業式で、同期の学友たちと
【関連記事】
東大に行っていいのは金持ちだけ、貧乏人は下等な教育でいい…明治初期の福沢諭吉がそう説いていたワケ
テストは暗記力を問うだけ、成績は紙で管理…インド出身の公募校長が日本の教育現場で感じた「古臭さ」
いつから「私立文系」は「国立文系」の下になったのか…「数学ができない=劣等生」になった歴史的経緯
日本は「普通の人」のレベルが普通ではない…ジョージア大使がザ・日本企業に就職して驚いたこと
「かつては東大卒よりも価値があった」47都道府県に必ずある"超名門"公立高校の全一覧【2022上半期BEST5】