ただ、早寝早起きの習慣が続いたのはブラジルにいた2年半だけ。日本に帰国して停電のない生活に戻ると、夜に早く寝る必要がなくなって睡眠が1日3〜4時間のショートスリーパーになりました。また、明け方まで描き続け、ちょっと眠ってお昼前からまた描くという日もあり、20代前半は生活のリズムが完全に崩れていました。まさに「不健康なクリエイター」の生活でしたし、当時はそうやって創作に取り組む自分自身が好きでした。

仕事が増えたときこそよく寝るべき理由

ブラジルから帰国した後はとにかく絵を描き続けたので、睡眠時間を削ることで健康を犠牲にしたかもしれません。しかし、この経験は必要なプロセスだった気がします。創作に限らないと思いますが、今の自分には何がどこまでできるのかと、目一杯に挑戦することでしか掴み取れないものがあると思います。私自身、イラストのお仕事もやれば、キャラクターデザインのお仕事もやって、1日2〜3枚は作品を描いていました。仕事量は多かったですが、そこで突き詰めて得たものが今の自分のベースになっています。