フランクリン・コヴィー社の「7つの習慣」セミナーは、これまでに20万人以上が受講。そんな同社が提供する最新のリーダーシップ研修とは。
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図4・5・6(図表提供=フランクリン・コヴィー・ジャパン)

「第8の習慣」では、メンバーの行動や態度は、動機のレベルによって選択されると考える。図4に示す6段階のモデルである。

最下位の「反抗または拒否する」は、「怒り」からくる選択であり、その原因は組織やリーダーの側にあることも多い。メンバーは多くの不満を抱え、本人のニーズがまるで満たされていない状況である。ここでもし、減俸や左遷といった「恐怖」を突きつければ、メンバーは「不本意だが従う」を選択する。ここには経済的なニーズが深く関わっている。したがって、昇給昇格などの「報奨」が加われば、「自発的に行動する」が選択される。いわばアメとムチのアメ、目の前にぶら下がるニンジンである。

産業時代のマネジメントは、この下から3段階までの行動と態度をコントロールすることで成果をあげてきた。情報・知識労働者の時代は、メンバーの「喜んで協力する」「心からコミットする」「クリエーティブに躍動する」などの、より主体的で積極的な態度が成果を左右する。そのような働き方を促すには、経済的な満足を与えるだけでなく、人間のあらゆる側面からニーズを満たす必要がある。

メンバーが才能や創造性を発揮できない理由について、コヴィー博士は「リーダーが、不完全なパラダイムに基づいて人間を見ようとしているため」と指摘している。