前職のツテに頼る人は「危険信号」
すでに採用した人が、今の仕事で価値が出せないときに、前職の仕事のやり方でなんとかしようとする行動を見せたら「危険信号」です。
特にマズいのは、前職で発注していた外部の会社に高いお金を払って仕事をしてもらおうとする人です。自分だけでは価値が出せないと思ったときに、気心の知れたコンサルタントやアドバイザーを連れてきたり、前職の会社で使っていたシステムを導入しようとしたりするのです。
本当に価値をもたらす行動であればいいのですが、多くの場合、手柄を立てたいがために、顔のきく外部の人に発注しているだけです。放っておくと、不要なツールを導入するなど、貴重な資金をムダに使うことになりかねません。
仕事の“仲間”選びは慎重に
大事なのは“仕事をした感”ではなく、仕事を一緒にできる“仲間”であるということです。特に新しいことに取り組むときは、誰を同じ船に乗せるかに、慎重になる必要があります。
会社やチームが成果を出すには、人材が必要です。事業の成長フェーズであればあるほど、経営者は採用を焦ってしまうかもしれません。しかし採用で失敗すると、組織に歪みが生じ、後々大きな痛手を負うことになります。「価値基準に合うか」を念頭に仲間を選ぶことが何より大切です。
※本稿でお伝えした考えは、拙著『経営中毒 社長はつらい、だから楽しい』(PHP研究所)にて、より詳しく知っていただくことができます。