「社会性に難点ありだが、勉強はできる」人におすすめのルート

将来の会社員人生を考えると、たしかに内申点を稼ぐ力はかなり重要な要素になります。しかし、各人には適性というものがあります。

どうしてもそれが難しそうな子に無理やり先生に媚を売る練習をさせ、エリート会社員予備軍に仕立て上げようとしたって無理があるのです。

そういう特性の強い天才肌タイプには、またそれぞれに合った道があるのだと考え、公立進学校→名門大学→大手JTCという優等生ルートは早期に諦めるのが吉でしょう。

ちなみに、そうした社会性に問題ありだが勉強はできる人におすすめなのは医師や公認会計士などの士業だったりします。

もちろんどの職業も他者との関わりは必ず発生しますが、これらの士業は組織内での立ち回りよりも個人の腕が評価される傾向にあります。当然高度な知的能力が必要とされますから、希少性も高く、一度資格を取ってしまえば一生食いっぱぐれる可能性も低いでしょう。

救いの手を差し伸べる弁護士の手元
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偏差値3増のために1000万円を注入するという考え方

中学受験をすると、偏差値が2~3程度上がるという説があります。要は、同じポテンシャルの子供を中学受験市場に参戦させることで、高校受験を選択した世界線より1ランク最終学歴が上がるというのは、周りを見ていても実感としてあります。

しかし、中学受験を選択することは、公立コースに比べて最大1000万程度余分に資金を注入することを意味します。

偏差値3のために1000万円を高いとみるかお買い得とみるかは、各々の経済状況にもよると思いますが、大多数の家庭にとっては「え、それだけお金かけてそんなもんなの?」というのが正直な感想ではないでしょうか。

ただ、日東駒専レベルの人が中学受験をしたことでGMARCHクラスになったとか、GMARCHクラスだった人が早慶になったみたいなケースであれば投資した価値はあると言えるでしょう。

大手企業では「早慶」「GMARCH」といった大雑把な枠組みの中で学生を採用しており、1ランク上の大学群に入ることでかなり有利に働くことになるからです。

しかし、これが早慶下位学部から早慶上位学部、上智から慶應、一橋から東大のような違いしかもたらさないのであれば、就職先なども大きく変わることはなく、学歴から得られるメリットは投資に見合うとはあまり言えません。

ただ、これは受験と生涯年収でみた投資収益率というきわめて偏った考え方です。こうした無味乾燥な「コスパ」の側面だけではなく、教育環境や教育理念といった面を重視して私立中学を選ぶご家庭もたくさんあるということは注記しておきます。