「人格否定発言」に対する紀子さまのコメント

秋篠宮家がバッシングされるときに思い起こすのは、当時は皇太子だった天皇陛下による「雅子さまへの人格否定発言」があったとされたあとの、2004年の秋篠宮と紀子さまの会見である。

雅子さまの結婚後の「さまざまな苦労」について問われた際に、紀子さまは「不安や戸惑いなどもございましたが、その都度人々に支えられ、試行錯誤をしながら経験を積み、一つ一つを務めてまいりました」と答えられている。そして現上皇陛下のあたたかい見守りや秋篠宮の「導き」について感謝を述べていらっしゃった。当時は雅子さまへの風当たりが強く、「さすがは紀子さま」という賛美が圧倒的に多かったように記憶している。

しかしその紀子さまも、ご成婚後はもちろん、なかなか大変だったという記事を目にした。秋篠宮邸から深夜に「お前はなにもわかっていない」という秋篠宮の怒号が聞こえ争われている、また紀子さまが自室に引きこもって出てこられないといった記事を読んだ記憶もある。

一般家庭に育った女性が皇族に嫁げば、それは想像もつかないような困難が待ち受けているだろう。そうした大変さについて、素直に述べられても、国民は紀子さまを嫌いにならないだろうし、むしろ好感を持つのではないかと思う。

たとえば前述の2004年の記者会見での回答についても、「私は克服したけれども、雅子さまも大変でしょう」といった共感を示していれば、もう少し今の風あたりは弱かったかもしれない、とすら思う。

対比されてしまう愛子さまと悠仁さま

平成の御代には「笑わない愛子さま」など、愛子さまへの心無いバッシングもあり、それと対になっていたのが、とにかく挨拶を重視しているという秋篠宮の教育方針への賛美だった。

現在は、はじけるような笑顔を見せられる愛子さまに対し、悠仁さまはそうではない。思春期の男子だから当たり前ではあるのだが、こうした状況も平成時代の報道を思い起こすと、なんとなく秋篠宮家への冷たい風あたりへと転化しているように思われる。

新年の一般参賀
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