体内時計を働かせるには「太陽の光」と「朝食」が鍵

私たち人間の体には、定期的な周期で新陳代謝やホルモン分泌などがスムーズに行われる機能が備わっています。いわゆる「体内時計」といわれるものですが、実は、体内時計は、24時間より少し長いことがわかっています。自転周期と微妙にずれているということです。

このわずかなずれが、不規則な睡眠や乱れた食生活によって、さらにずれてしまうと、自律神経は乱れ、ホルモンの分泌などが不調になり、体調を崩してしまいます。体のサイクルを正常な状態で保つことは、とても大切なことなのです。

近年、細胞の中に「時計遺伝子」が発見され、私たち人間の体内時計を管理していることがわかってきました。

この時計遺伝子は、ホルモンの分泌を正しく促すだけではなく、自律神経を整え、免疫機能を正常に保つという私たちの健康を維持するうえで重要な役割も担っています。

時計遺伝子を正しく働かせるためには、「太陽の光」と「朝食」が鍵となります。

太陽の光を浴びることによって、時計遺伝子に刺激が伝わり、体内時計が24時間周期にリセットされます。

そして、朝食をとることによって、時計遺伝子を活性化させることができます。

体内時計のイメージ
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「朝は王様のように、昼は貴族のように、夜は貧者のように食べよ」

最新の時間栄養学によると、「時計遺伝子を活性化させる朝食とは、(前の晩からの)絶食した時間・量・質に比例する」というデータがあります。

つまり、夕食を早めに済ませて、何も食べない時間をできるだけ長くして、朝食は質の良いものをバランスよく食べる、ということです。

朝食は、腸の動きを活発にするだけでなく、時計遺伝子を正常に働かせるという意味でも、欠かせないものなのです。

自律神経を整えるためには、朝食だけでなく、昼食、夕食もバランスを考えてとる必要があります。

朝、昼、夕の量の配分の理想は、朝4:昼2:夕4。それがきつかったら、朝4:昼3:夕3。あるいは、朝3:昼3:夕4をおすすめします。やはり重要なのは朝食です。

ヨーロッパの格言に、「朝は王様のように、昼は貴族のように、夜は貧者のように食べよ」という言葉がありますが、食事のバランスとしては理にかなっているといえます。

昼食は自律神経の急激な変化を避けるために、できるだけゆっくり食べるか、時間がなければ、量を少なめにする工夫をしましょう。

夜は副交感神経が優位に切り替わっていく時間です。副交感神経が高まると、心身はリラックス状態になりますが、逆に胃腸の働きは活発になります。消化・吸収が盛んに行われるので、夕食には栄養価の高いタンパク質や野菜をしっかりとるとよいでしょう。