このゲームが実際の人生と決定的に違うのは、すべて偶然に出た数字によって勝ち負け(人生の勝者、敗者)が決まってしまう点です。

一方、現実の人生は、自分の意思や決断といった必然的な要素が大きく関わります。いい人生を送るには、自分の意思でどのような選択をするかがとても重要だということです。

どの道を選んでも同じ

実際、「あのとき、別の道を選んでいれば……」という後悔は、ままあることだと思います。もしいま辛い状況にあれば、学校や会社、パートナーの選択を誤ったからだと考える人も少なくないでしょう。

しかし、禅は、どの道を選んでも同じだと教えます。人生の選択において、「よい判断」も「悪い判断」もないのです。どちらの道を選ぼうと、その人の生き方によって、人生はいくらでも変わるからです。

人生に成功している人は、過去を振り返って「無駄なことは何ひとつなかった」としばしば述懐します。どんなに遠回りしても、どん底の経験をしても、それらはすべていまに生きていると考えているのです。

彼らが成功したのは、逆境のときも他人や社会のせいにせず、目の前のことに最善を尽くす気持ちでひたすら無心に取り組んできたからだと思います。

たとえ、辛い道を選んでしまっても、そこで投げやりになったりはせず、一生懸命に努力をする。つまり、生き方によって自分の道を輝くものにしているのです。

どの道を通っても真理や幸せに通じる

こんな生き方ができる人は、仮に別の選択をしても、きっと成功するはずです。

大道通長安だいどうちょうあんにつうず」という禅語があります。どの道を通っても真理(悟り)や幸せに通じるという意味です。

禅では、「よい」「悪い」の判断を離れ、すべての物事が「絶対」であると考えます。目の前にあることにただ無心に向き合えば、おのずと道はひらけるのです。

人生で岐路に立ち、迷うことがあったとしても、どの道を選んでも「正解」なのです。大事なのは、選ぶ判断をしたあとにどう生きるかです。結果にこだわらず、やるべきことをただひたすらやる。

その果てに選んだ道は、必ず「よい道」になります。