記者が食した「魚々屋たかぎ」の海鮮丼(梅)。あら汁がついて2600円だった
記者が食した「魚々屋たかぎ」の海鮮丼(梅)。あら汁がついて2600円だった(撮影/上田耕司)

記者が「7800円は高くて無理なので、もっと安くてお勧めのものを教えてください」と言うと、女性店員は海鮮丼の「梅」(2600円)を勧めてくれた。食べてみるとネタがぶ厚く、プリプリとしており、この値段でも十分にマグロを堪能できた。

「魚々屋たかぎ」の料理人のネパール男性
「魚々屋たかぎ」の料理人のネパール男性(撮影/上田耕司)

調理するのはネパール男性

そして「インバウン丼」をつくっていたのは外国人、というのも驚きだった。調理場にいたのは、料理人として働くネパール人男性。今や大将の右腕だという。

「私は日本に来て12年になります。学生の時から飲食業界でバイトをしていて、すしの修行経験もあります。外国人はだいたいマグロが好きですね。ネパール人も好き。この会社に入ってずっと居酒屋で働いていたのですが、新しく海鮮丼のお店を出すというので自分からやりたいと言いました」

インバウン丼は外国人狙いとばかりと思っていたが、むしろ日本人が消費しているという意外性。さらに、インバウン丼をつくる外国人もいるという不思議……。千客万来は、なかなか奥が深そうだ。

当記事は「AERA dot.」からの転載記事です。AERA dot.は『AERA』『週刊朝日』に掲載された話題を、分かりやすくまとめた記事をメインコンテンツにしています。元記事はこちら
【関連記事】
なぜ和歌山県で「1億円プレーヤー」の農家が増えているのか…東大教授が絶賛する「野田モデル」の画期的内容
美味しいサンマはなぜ消えたのか…水産庁幹部が「本当は獲らないべきなのだが…」とこぼす歴史的不漁の背景
糞尿がそのまま流れ込むのに、なぜ東京湾の魚は美味しく食べられるのか…東京湾と地形の知られざる関係
なぜ北海道は「セブンよりセコマ」なのか…道民に圧倒的支持されるコンビニの「3大すごい」
ついに福岡で「トンコツ系」が少数派に転落…業界を震撼させる「豚骨ラーメン離れ」の3つの理由