人の性格の半分は遺伝、半分は人間関係で決まる
1~3月の早生まれの子どもは、努力をするとか、自分に自信をつける場所に身を置くことが大事でしょう。
実は、人の性格の半分は遺伝で決まることがわかっています。残り半分は、ほとんど人間関係で決まるといわれています。
心理学の世界で最も信頼できるといわれている性格分析手法に、「ビッグ・ファイブ分析」があります(図表5)。
5つの性格特性があり、中でも最も仕事の成果と結びついている性格特性が「誠実性」といわれています。コツコツと努力ができる性格特性のことです。企業の採用試験でも、誠実性を重視するところが増えてきました。
誠実性は、後天的に伸ばしやすい能力ともいわれています。誠実性を伸ばすための最も簡単な方法とされているのが、「誠実性の高い人と一緒にいること」です。
春〜夏生まれの子どもは、早生まれの子どもに比べて、成果を出している人たち(誠実性の高いと推測される人たち)と一緒にいる環境が多いので、必然的に成果を出せるような性格になっているのではないでしょうか。
変えられないものを受け入れ、人生をハンドリングする
いかがでしたか?
「2つの事柄は相関関係にある」と一口にいっても、その時点では「なんらかの結びつきがある」くらいしかいえないのです。相関関係には、6つのパターンが存在します。
①事柄Aが事柄Bの直接原因→因果関係
②事柄Bが事柄Aの直接原因→因果関係が逆になっている
③事柄A・事柄Bが互いの直接原因
→売上(事柄A)の20%を広告費(事柄B)にしている、というような場合
(売上が増えると広告費も増えて、広告費が増えるから、また売上も増える)。
④事柄Aが事柄Bの間接原因
→風が吹く(事柄A)→~(諸々)~→桶屋が儲かる(事柄B)
風が吹くと桶屋が儲かるのは0.8%といわれています。
相関があることを重ねていけば、すごく相関があることにはなりません。
むしろ、逆です。
⑤第三の変数が両者(事柄Aと事柄B)の原因
→年齢(第三の変数)→体重(事柄A)かつ年齢(第三の変数)→足の速さ(事柄B)。
⑥単なる偶然
例として、
・「首つり自殺数」と「アメリカの科学・宇宙・テクノロジーに関する支出」
・「水泳プールでの溺死数」と「ニコラス・ケイジの映画出演数」
・「アメリカ人1人あたりのチーズ消費量」と「ベッドシーツに絡まって死亡する数」
などがあります。
「2つの事柄は相関がある」や「事柄Aをすると事柄Bになるらしいよ!」と聞いたときには、この6つのうち、「どれがもっともらしいか?」を検証するようにしましょう。直接的な因果関係になっているものは、意外と少ないのです。
そして、「因果関係になっているかどうか」も大事なのですが、「それがコントロール可能か?」という点も忘れないようにしてください。
例えば、「××遺伝子を持っている人は、糖尿病になりやすい」ということがわかっているとしましょう。しかし、そういった因果関係がわかったところで、自分ではコントロールできないこともあります。
その場合、自分が後天的にコントロールできる点で努力するしかありません。
具体的には、「良い生活習慣を送る」ということになるでしょう。あらゆる場面において、自分では変えられないものを受け入れつつ、コントロールができるところをハンドリングしていきましょう。