お金持ちは何を節約しているのか。韓国で100万部を売り上げた実業家キム・スンホさんの著書『お金は君を見ている 最高峰のお金持ちが語る75の小さな秘密』(サンマーク出版)より、一部を紹介する――。
説明を受ける男女のイメージ
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保険とは貯蓄ではなく、ゲームである

月収が25万円ほどある友人がいる。

ところが、彼は毎月の保険料に8万円払っており、いつも大変そうだ。なぜそんなに高額な保険料を払っているのか聞くと、彼は保険を貯蓄だと考えていた。しかし、保険とはそもそも契約当事者が保険料を支払い、財産や生命、身体に関わる事故が起きた場合に備え、安全網を構築することを目的にしている。

ところで、保険会社は生命保険や損害保険のような日常の危険に対する保険だけを販売しているわけではない。

保障性保険や貯蓄性保険をはじめ、定期保険、終身保険、変額保険、ユニバーサル保険、個人年金保険なども販売している。

保険とは、リスクに基づいた確率のゲームだ。

保険会社、つまり商品を開発する会社は、危険や損失が生じる領域を探し出し、その領域の実際の損失発生件数を計算して保険額を決める。

たとえば、人口1万人の町で「ひとり当たり1万円」ずつ集めると、1億円になる。年間の交通事故死者数がそのうち5人だとすると、それを5人に2000万円ずつ分配するというわけだ。自分がその5人に含まれるかもしれないという不安があれば、年1万円払うと、万一事故に遭っても残った家族は生活できるので、悪くない制度だと言える。

高額な保険料のカラクリ

この1万円は、この商品の原価となる。これは国や非営利団体が無料でおこなっている事業ではなく、利益を追求する私企業がおこなっている。

彼らは自分たちで保険商品を開発し、宣伝して、事故が発生すれば審査もおこなう。営業費用も必要だ。

さらに保険は積極的な売り込みが必要な商品なので、乗合代理店などを通じて営業、販売されている。乗合代理店では各保険会社の商品を比較分析し、それを消費者に勧める。

ひとつの商品を売るために巨大な会社組織が必要となり、管理費や宣伝費、販売経費がかかるので、原価の1万円にマージンを乗せる必要がある。

問題は、保険会社が各種手当を含め、多い場合は月の保険料の4~10倍もの金額を代理店に手数料として支払っている点だ。つまり、保険料のほとんどが販売手数料として保険外交員に支払われているわけだ。

これだけではない。乗合代理店には最大6倍まで手当が支払われることもある。これを含めると、保険加入者が支払う毎月の保険料の最大16カ月分が手当として出ていく計算だ。保険の解約が難しく、中途解約時に元本割れするのはこのためだ。