ハリー王子の反乱は、親の因果が子に報いか?

離婚後しばらくして、チャールズはカミラと正式に結ばれた。

『ザ・クラウン』で描かれた2人の結婚式は、女王の感動的なスピーチがあり、なかなかに味わい深いものだった。長い長い時を経て、チャールズは国王に、カミラは王妃となった。ここに至るまでに、2人はスキャンダルまみれで、ありえないほどチャールズは恥をかいた。

しかし、カミラはダイアナと違って、チャールズの自己肯定感を損なわず、彼より前に出ることはない。「あなたはあなたでいい」とチャールズに寄り添い、誰からも得られなかった愛をカミラが与えてくれた。それは、カミラを決して諦めなかったチャールズの粘り勝ちともいえる。

ダイアナはといえば、結局“餓え”を満たすことはできず、悲惨な自動車事故で37歳という短い人生の幕を閉じた。次男ハリーは母の死がトラウマとなり、王室離脱、暴露本の出版、兄との絶縁など、お騒がせネタをばらまき続けているのはご存じの通りだ。

書店に並ぶハリー王子の回顧録
写真=iStock.com/lcva2
※写真はイメージです

英国王室の人間模様を俯瞰ふかんしてみると、女王が苦難の連続だったように、息子のチャールズもまた、受難続きであることがよくわかる。「親の因果が子に報い」とはいうが、この負の連鎖はいつまで続くのだろうか――。

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