六本木一丁目駅は10年後、2.5倍に値上がり
2023年5月に発表された東京カンテイによる「2022年 中古マンションのリセールバリュー」を元に、首都圏のリセールバリューを検証していきましょう。
10年前の2012年前後は価格高騰局面には入っていない時期で新築マンションの価格はかなり割安感が強かったのですが、コロナ禍、ウクライナ侵攻などを契機に、現在の中古マンション市場では実需・投資のニーズを背景に価格は一段と上がってきています。
都23区のみならず都下、千葉・埼玉・神奈川の近郊、郊外エリアの大半の駅において新築分譲時の販売価格を上回る状況となっています。
2022年でもっともリセールバリューが高かった駅は、東京メトロ南北線の六本木一丁目の251.6%で築10年の中古マンションが10年後に2.5倍に値上りしているという計算になります。
上位10位まででも170%以上という数値となっており、新築当時の坪単価が概ね300~350万円であったものが500万円以上となっています。
ランキング上位では麻布、赤坂、青山など港区にある駅や渋谷区、千代田区というような都心区部でリセールバリューが高い数値となっています。
東京近郊でもマンション価格は上がり続けている
また、都内以外でリセールバリューが高かった駅は小田原江ノ島線の片瀬江ノ島駅が166.1%、JR根岸線の桜木町駅が164.5%、JR南武線の尻手駅で163.4%、東武野田線の新船橋駅で160.9%、つくばエクスプレスの流山おおたかの森駅で152.7%、JR京浜東北線の浦和駅で145.3%という数値です。
このように東京近郊でも新築当時の価格から1.5倍という価格になっているのには驚くばかりです。
今回の調査では資産価値が2割以上目減りした駅は皆無でしたが、新築時の価格を下回ったのは京王八王子駅や鴨宮駅、北小金駅、川越駅など9駅だけであり、いかにマンション価格が高騰を続けているかがよく理解できます。