作曲の服部が「東京ブギウギ」の一番大事な歌詞も考えた
『サンデー毎日』1948年5月16日号「ブギウギ由来記」にはもう少し詳しく、「『ソラドミレドラ』というテーマメロディ」と「『リズム浮き浮き心ずきずきわくわく』という一種の語呂合せのような詞」が頭に浮かび、「歌詞も無いのに自然に、第二テーマに続くヴァリエーションが流れ出た」という。
そして「この一連の語呂合せのような詞を生かしてこのメロディに相応しい歌詞を書いてくれ」とコロムビアに出入りしていた鈴木勝に依頼する。禅をアメリカに広めた鈴木大拙の息子である鈴木勝については山田奨治『東京ブギウギと鈴木大拙』を参照されたい。クレジット上の作詞家は鈴木だが、「リズム浮き浮き心ずきずきわくわく」という決定的な一行が服部由来であることは重要だ。