人はリスクをコントロールしてくれる人を選ぶ
たとえば、プロスペクト理論を使って、「このシステムを導入することで御社社員のみなさまの離職率が下がります。結果、人材採用コストを1000万円抑えることができたという事例があります」とアプローチしたあと……。
相手の担当者が「獲得フォーカス」タイプなら、「すぐに導入することで、来期からコストダウンが数字に表れるはずです」とスピード感や変化を強調しながら、もう一押しするのが効果的です。
逆に、相手が「回避フォーカス」タイプなら、「関心をお持ちいただけるようでしたら、同業他社での導入事例とコストダウンの成果について追加の資料をお持ちします」と一度引いてみると、相手の「損失を回避したい」心理をさらに刺激することができます。
人は自分に降りかかるかもしれないリスクを指摘し、損をしないようコントロールしてくれる人を信頼し、選ぶようになるのです。
・交渉で条件を提示するときは、プロスペクト理論を利用して、相手が損失を回避できそうな選択肢を優先する
・交渉相手のリスクに対する捉え方を事前に調べ、伝え方を調整する
・交渉相手のリスクに対する捉え方を事前に調べ、伝え方を調整する