麻雀初心者でも、Pさんのようにコンピュータが相手のゲームから始めてみてもいいですね。そこである程度スキルをみがき、自信がついたところでリアルで勝負してみると、そのおもしろさにハマっていく人が結構いらっしゃいます。

すると、わくわく感がどんどん倍増して、脳に最高の刺激となります。パソコンを使ったオンラインの麻雀ゲームで楽しむのもいいでしょう。見知らぬ人同士であっても、“対人”で行うほうが脳の若返りに適しています。

もちろん麻雀にかぎらず、トランプであれ、チェスであれ、人対人で行う勝負事には同じような効果があります。ただし、1対1よりは、できるだけ多くの人数でワイワイ楽しめるほうが、脳を元気にするためには効果的といえそうです。

瞑想よりも「ぬり絵」がいい理由

②ぬり絵

心を静めるといえば、瞑想めいそうがありますよね。

瞑想には、認知機能の低下を食い止める働きがあるといわれています。実際、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究者が、24歳から77歳までの100人を対象にして行った調査では、長年瞑想を行っているグループは、運動神経や反射神経、記憶、思考力などに関わる灰白質の減少が抑えられたそうです。

ただ、これは私の個人的な意見ですが、瞑想は案外難しい。心を無にしようとしても、慣れない人はじっと座っていられません。すぐに雑念がわいてきてしまいます。

その点、ぬり絵をぬっていると、簡単に無心になることができます。指先を細かく動かす動作には、脳の前頭葉にある運動野と呼ばれる部分の働きを高め、脳全体の血流を活発にしてくれる働きがあります。

前頭葉は理性や思考をつかさどる部分ともいわれているため、ぬり絵をすることで心がおだやかになり、自律神経のバランスがよい状態になります。さらに、全体を観察して覚えたり、色をぬる順序を決めたりすることでも脳は活性化されます。

ちゃんとできるようになるためにそれなりの訓練が必要な瞑想よりも、私はぬり絵をおすすめします。今は書店に行けば、大人向けのぬり絵がたくさんあります。

子ども向けの簡単なものよりは、こうした細かく繊細な絵を仕上げるほうが、脳の活性化にはつながりやすいでしょう。インターネットには、無料でぬり絵をダウンロードできるサイトもありますので、いろいろなぬり絵を試してみてください。