大声で歌えば、脳と体にいいことばかり

③カラオケ

歌は発散。思いっきり歌うことで、エンドルフィンなどの脳内ホルモンが分泌され、脳のストレスを緩和してくれます。ストレスは認知症のリスクを高めるため、大いに歌って発散しましょう。

また、1曲まるごと歌詞を覚えたり、音程やリズムをつかみながら歌ったりすることは、脳をフル活用することになります。

さらに、大声で歌うと自然と腹式呼吸になります。空気をいっぱいに吸い込み、深く吐き出すことで体に大量の酸素が取り込まれ、全身の血流がよくなり、認知症の誘因となる高血圧予防にも一役買ってくれます。

カラオケで懐メロを歌おう

認知症グレーゾーンの段階なら、毎日の生活のなかで歌う機会を増やすだけでも効果は期待できます。まずは、そこから始めてみましょう。

ただし、ご近所の目(耳)が気になる方もいますよね。そんなときは、ぜひ、ご夫婦や家族、仲間でカラオケに行ってみてください。同世代みんなで懐かしい歌を歌えば、後述する回想法を実践することにもなります。歌詞を区切って順番に歌うなど、ゲーム性を取り入れるのもいいですね。グループホームなどでは、「替え歌」にして楽しんでいるところもあるようです。

また、歌いながら手拍子を打ったり、ステップを踏んだりすれば、2つ以上の動作を同時に行う「デュアルタスク」として、より脳を活性化することが期待できるのでおすすめです。

2021年に報告された、大阪大学のAhmed Arafa氏らの調査によれば、65歳以上の高齢者5万2601人のデータを分析した結果、楽器の演奏、およびカラオケを行っていた高齢者は、男性では認知症リスクがわずかに減少し、女性では認知症リスクの有意な減少が認められたとしています。

ほめられるより、ほめたほうが、脳は活性化する

④ほめる

人からほめられると、誰でもうれしくなりますよね。ほめられることで「やる気」や「幸福感」を生み出す脳内ホルモンのドーパミンが分泌されやすくなると考えられています。

さらに注目すべきは、自分がほめられるより、人をほめたほうが、脳が活性化するということです。人をほめると、脳内に前出のオキシトシンが分泌され、人に対する親近感・信頼感が増すとともに、自分自身の幸福感も得られることを、脳生理学者の有田秀穂先生が著書の中で述べられています。

自分のことより、他者のために力を尽くすことを「利他」と呼び、人をほめることも利他に相当します。

では、ここで質問です。

ただほめるよりも、「より脳を活性化させるほめ方」とは?

答えは、相手の内面をほめること。

一般的に、人をほめるときは、容姿やファッションセンスなど、外見的なことが多いでしょう。ですが、相手の努力や信条、真心などを評価するようにするのです。