「花は桜木 人は武士」――明治を迎え、西洋の文化が大量に流入していた、文明開化まっただなかの日本。欧米の学者に「日本では、宗教教育がないのに、善悪や道徳をどう教えているのか?」と尋ねられた新渡戸稲造は大きなショックを受ける。日本とはなにか。われわれの精神の核となっているものは何なのか――。文化の異なる海外の人々に向け、さまざまな例を織り交ぜながら英語で著した「武士道」。これが世界中に大きな衝撃と影響を与えた。本書では、新渡戸が語ったことをドラマチックにまんが化。「忠臣蔵」のストーリーも盛り、日本精神の源を辿る。
本作の作品解説は、ロバート・キャンベル氏(日本文学研究者)。「『武士道』は狭義の武士の話ではなく、すべての日本人が武士の精神を受け継いでいるとし、日本人全体の姿を描き出そうとした試みでした」とその本質を語ります。累計400万部をたたき出した名著の漫画化シリーズ「まんがで読破」は、Gakkenから新装版を刊行中。『資本論』『こころ』など、生きづらい時代のこたえが見つかる最強名著のまんが化作品を続々発売!