対策ジャンプが起きる3つの原因
対策ジャンプが怖いのは、対策そのものは間違っていないことである。結果、当事者は対策に対し、間違っているとの認識を持たない。9月7日の東山、藤島両氏の記者会見での堂々とした顔を見るに、自分たちの立てた対策がここまで世論に叩かれるとは予想もしていなかったのではないか。
対策ジャンプが起きる時には、3つの原因がある。
① 成功体験
「昔はこれでうまくいった」との自負がどの組織にもある。過去はこれで握りつぶせたという間違った「成功体験」があったのではないか?
② 逃げ
臭いものには蓋をするのが人の常。聞いていたはず、見ていたはずの性加害を知らなかったとする「逃げ」がなかったか?
③ 孤立
裸の王様は裸であることを家来すら教えてくれなかった。東山氏はじめとして経営陣は「孤立」していないか? 経営陣に物申す家来はいるのか?
上記の3つの原因【成功体験、逃げ、孤立】はどの組織にも潜在し、これに起因する「対策ジャンプ」はどの組織においても起こっている事象である。
自社の「対策ジャンプ」を撲滅するために、まずは真の問題点を特定させる重要性を、私たちは今回のジャニーズ事務所の対応から学ぶべきだろう。