「対策ジャンプ」は問題解決にならない

部下はもしかした残業続きでひどく疲れていたのかもしれない。こうなると転んだ理由は不注意ではなく、労働環境ということになる。はたまた、上司のパワハラが原因でひどく悩んでいたのかもしれない。これだと転んだ理由は、組織風土の問題となる。

さらには、部下本人にではなく外的要因も転ぶ理由となりうる。通路がデコボコで転びやすかったのかもしれない。これであれば、オフィスの修繕不足も問題となる。また、通路に段ボールがおいてあり、その影響でうまく歩けなくなっていたかもしれない。これは業務改善(美化)の問題となる。

先ほどのやり取りを振り返ってみると、上司が部下に「気をつけて歩け!」と声をかけたのは、転んだ理由を「部下の不注意」と断定し、その対策として「部下が注意をする」という対策を選んだことになる。