ベッドメイクは起きてすぐしてはいけない
国立睡眠財団の世論調査によると、毎日ベッドを整える人は、そうしない人よりも、ぐっすりと眠る人が19%も多いことがわかりました。
これは理にかなった結果です。シーツがぐちゃぐちゃにからみ合い、掛け布団が丸まって塊のようになっていては、快適に眠ることができません。きちんと整えられたベッドは、心地良い眠りの要です。
ベッドは整えましょう!
ただし、キングストン大学の科学者からの大切なアドバイスを、付け加えておきます。起きてすぐにベッドを整えないこと。
その代わり、掛け布団を広げ、シーツをはがして、ベッドに「呼吸」をさせましょう。
それはなぜか?
起きてすぐにベッドを整えてしまうと、カバーとマットレスが適度な湿気を含んだままになってしまい、ダニにとって快適な環境になってしまうのです。
アレルギーや喘息の原因となるハウスダストのダニは、ベッドで繁殖し、私たちが落とした皮膚細胞をエサにして、私たちの汗から水分を吸収します。
ベッドを整える前に、シーツに光と空気を通して、湿気を取り除きましょう。ダニは乾燥に弱く、脱水すると死んでしまいます。
ベッドをしばらく呼吸させたら、寝る前までに必ず、ベッドをきちんと整えましょうね。
自然とのつながりを感じさせる寝室は健康と睡眠にいい
バイオフィリックデザインとは、その空間にいる人が自然とのつながりを感じられるようにするための設計や手法のことで、建築とインテリアデザインの両方で大きなトレンドになっています。
この流れのきっかけになったのは、多くの健康の専門家が、自然とのつながりが心身の健康をもたらすこと、そしてオフィスやショッピングセンターなどの人工的な空間に1日中閉じ込められていると、エネルギーが消耗し、病気を引き起こすことさえあることに気がついたことでした。
寝室にバイオフィリックデザインを取り入れると、健康と睡眠の両方において効果を発揮します。
手始めに、できる範囲でかまわないので、人工素材を原料にした家具を避け、代わりに木製の家具を選んでください。2017年に『International Journal of Environmental Research and Public Health』誌に掲載された研究から、木に触れることで心拍数が低下し、交感神経の活動が低下する――つまりリラックスの兆候があらわれる――ことが明らかになりました。
壁には自然の風景の写真を飾りましょう。別の研究によると、森林、草、公園、野原などの緑地の写真を見るだけで、身体のストレス反応を止めることができるそうです。
空気をきれいにしてぐっすりと眠るために、部屋に観葉植物を置くのもおすすめです。宇宙ステーションの空気清浄の最善策を見つけるために実施されたNASAの「クリーンエア研究」では、スパティフィラムやキクなどの植物が、ベンゼンやホルムアルデヒド(合成繊維に含まれる)などの一般家庭にも見られる有害物質の除去に、大いに役立つことが判明しました。