メールの待ち時間を減らす「PRD」とは

メールの受信数が増えると中身を確認するだけでたいへんです。多くのメールを受信している人に返答を求めてもすぐに対応してもらえず、「待ち時間」が増えてしまうこともあります。

その解決策の一つとして、メール本文にPRD(Point要点・Reason理由・Deadline期限)を入れることが効果的であることが1.3万人の行動実験で明らかになりました。

PRDを活用することで、相手が情報を素早く理解し、迅速な対応を行うことができます。それにより、効率的なコミュニケーションが実現され、待ち時間が減り、時短につながるのです。

①Point 要点

まず、メールの目的や要求を明確に示します。具体的なアクションや結果を求める場合、それを明確に記載することが重要です。相手が一目で目的を理解できるようにすることで、無駄なやり取りを減らし、時短につなげることができます。

例えば、「昨日お見せした新商品のパンフレットのデザイン提案を2件お願いします」という具体的な要求を示すことで、相手にどのようなアクションを求めているのかを明確に伝えることができます。

②Reason 理由

相手に納得してもらいやすくするために、できるだけ具体的な情報や数字を示すことが重要です。

例えば、「来月のビジネスイベントで3000人に配布するため、パンフレットのデザイン提案をお願いします」という具体的な理由を示すことで、相手に自身の意図を明確に伝えることができます。

スマホでメールを確認する人
写真=iStock.com/I going to make a greatest artwork as I can, by my head, my hand and by my mind.
※写真はイメージです

件名に期限を入れると◎

③Deadline 期限

対応が必要な期限を明確に示します。期限を示すことで、相手が優先順位を付けて対応できるようになり、スムーズな進捗しんちょくが期待できます。また、期限が近い場合や緊急性がある場合は、件名にも期限を記載することで、相手の注意を引きやすくなります。

PRDの活用は、メールだけでなく、さまざまなコミュニケーション手段にも応用できます。例えば、会議やプレゼンテーションでは、ポイントを明確に伝え、理由や期限を示すことで、相手に情報を理解しやすく伝えることができます。

これにより、効果的な会議やプレゼンテーションが実現され、時間効率と効果を共にアップします。

また、部下への指示や報告、上司への相談など、日常の業務でもPRDを活用できます。

例えば、部下への指示では「今週末までに新商品の販売計画を作成してください(Point)。昨年度の売り上げが10%増加したため、今年度も新商品の投入をしたい(Reason)。提出期限は来週の月曜日17時です。(Deadline)」とPRDを使って明確に指示を出すことができます。

これにより、部下は何をどのように行うべきか、なぜそれが必要なのか、いつまでにそれを完了するべきかを明確に理解できます。