人間関係の悩みはどうすれば解消できるか。プロコーチの林英利さんは「相性が合わない相手は『受け入れる』のではなく、“トリセツ”をつくって『受け止める』ことだ。適度に距離を保ちつつ、うまく取り扱う方法を探って対処するようにすると、人づきあいはずいぶんとラクになる」という――。

※本稿は、林英利『一瞬で自分を変えるセルフコーチング 最高の「気づき」を得る、自問自答の技術』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

フリスビーをキャッチするためにジャンプしている犬
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相手を「受け入れる」のではなく「受け止める」

人間関係は特に仕事がからんだ相手となると、相性が合わないとわかっていても、日々向き合わなければならないケースは多々あり、必要以上に神経をすり減らすことになりますよね。

そりの合わない上司。

後ろ向きな発言ばかりしてくる同僚。

無口で何を考えているかつかめない部下。

仕事でなければ関わらなければいい。でも仕事だから関わらざるを得ない――。

それが、つらいところです。

そこで、つらい人間関係をセルフコーチングによってどう解決していくのかという話なわけですが、要となるのは「まずは受け止める」という姿勢です。

意見や価値観の違う人を「受け入れる」のは、大きなストレスになります。だからといって、「イヤです」「あなたが間違っている」と拒絶してしまうと、相手がストレスを感じるでしょう。

こうしたやり方で、人間関係がよくなるとは思えませんよね。

そこで、「受け止める」のです。

「受け止める」とは、「受け入れる」と「拒絶する」のちょうど中間にあるもので、

「自分の意見とは違うけれど、あなたの意見はそうなんですね」

と、考えます。

受け入れなくてもいいのが前提なので自分にもストレスがかからないし、相手も「とりあえずは聞いてくれたな」と思いますからストレスがありません。

これができると、人間関係の悩みもラクになっていくのではと思います。