そのチャンスを誰かに渡してしまっても後悔しないか
「もし、自分でない人にこのポジションを取られたら――?」
という質問は、自分の本音を上手に引き出し、行動のきっかけをつくってくれます。
もちろんビジネスにおいても、「やらずに後悔するより、やって後悔したほうがいい」という一面は必ずあります。
私がコーチングの講師として名古屋でスタートを切ったとき、所属していた銀座コーチングスクールは全国展開しはじめていたものの、北海道には拠点を置いていませんでした。
自分の社会人生活をスタートさせたのが北海道だったこともあって、私は「札幌校を開校したい」という希望を持っていました。
ただ、名古屋にいながらにして札幌校を運営するというのは、現実的ではないように思えて躊躇していたのです。このとき、
「もし、他の誰かが、自分の代わりにはじめたら――?」
と考えてみました。
「それはやっぱりイヤだ。自分でやりたい」
という気持ちが強くなり、行動を起こそうという覚悟が決まりました。
やってみてもしダメだったら、そこで手を引くという選択肢もあるし、方向転換して別の方法を試すこともできます。
しかし、手をこまねいているうちに別の人が先にやってしまったときの後悔は、リカバリーできません。
ビジネスの世界における変化や進化はとても速く、うかうかしていたら誰かに先を越されてしまうでしょう。
行動を起こすのにもう一歩の覚悟が足らないとき、そのチャンスを誰かに渡してしまっても本当に後悔しないか、自問自答してみると、自分の進むべき道が開けてくるかもしれません。