最愛の娘たちに思うこと

コンスタントにアルバムを制作し、ワールドツアーを成功させる。ミュージシャンなら当たり前のことだと思うかもしれないが、そう簡単なことではない。とりわけ、シングルマザーになってからは、強くあらねばと、自分を鼓舞してきたという。

「私にも弱い面があります。心が折れそうなとき、『あなたがしっかりしないと、あなたの音楽を守れないでしょ!』と言われて目が覚めました。私のところに届いてくれた、この音楽のために……そう思うと強くなれるんです。子どもを育てるため必死に働かなきゃいけなかったことも事実ですが、音楽があったからこそ強くなれた。私自身も音楽に助けられたんです。母のサポートもあって、ありがたいことに、娘たちはまっすぐに育ってくれました。失敗も含めて、私の人生からも学んだのではないでしょうか」

3年前、長女は、俳優、ダンサーのマネージメントや舞台の企画・プロデュースを行う会社を立ち上げたそうだ。今年2月には、慶子さんの音楽とダンス・パフォーマンスを融合させた新感覚のステージ「No Borders」(浅草公会堂にて)を実現させた。

「私の音楽を使ったダンス・ステージは、長女の夢だったようです。すてきな舞台になったので、『このダンス・プロジェクトでワールドツアーに行きたいね』なんて話しているんですよ」

愛娘とのコラボを、心から誇らしく思っていることは間違いない。

長きにわたりファンに愛されている慶子さんの名曲に『Forever, Forever』がある。

次女がおしゃべりを始めて間もないときにつぶやいた、「いつまでも、いつまでも、ママのこと大好きぃ~!」という愛らしい言葉に着想を得てタイトルを付けたという。

近い将来、孫のことをタイトルにした新たな名曲が生まれるかも。それもまた楽しみだ。

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