「町田市ならココ」を確立した家電量販店

ヒント③ でんかのヤマグチの「エリア軸」

大型家電量販店がひしめく東京都町田市にて、高収益企業として有名なでんかのヤマグチ。量販店の出店攻勢にこのままでは稼いでいけないと判断。自社の商圏を絞り込み、それ以外の顧客をリストから外す一方、商圏内の顧客にはとことん手厚いサービスをする作戦に出ます(図表6)。

【図表6】2軸思考【でんかのヤマグチ】
筆者提供

そのとことんぶりは電球1個から取り換えに行く徹底ぶり。結果、なんと量販店の倍の値段でもテレビが売れるまでに顧客の支持を得ています。エリアを横軸に置くことで、顧客に「遠くの量販店より近くのヤマグチ」という選択肢を提示できています。

「価格」で選びがちな顧客をどう振り向かせるか

このように、「顧客軸」、「商品軸」、「エリア軸」を着眼点にすることで、自社の2軸を見いだせます。私がクライアントさんと考える時は、「まずは100個考えましょう」と言っています。いきなり正解を見つけようとしてもどうしても今までの延長線でしか発想できません。そこで100個のアイデアを出そうと脳に圧力をかけることで今までの固定観念を外し、ぶっ飛んだアイデアを出すことが可能です。

大切なのは、2軸思考を活用することでこちらから顧客に価格以外の選択肢を提示することです。顧客は素人です。こちらが選択肢を提示しなければ「価格」で商品を判断します。2軸思考を活用することで、値上げしても客離れを引き起こさないことはもちろん、競合と不毛な価格競争を避け、競合とも共存しながらガッチリ稼ぐビジネスモデルは構築可能です。ぜひ実践してみてください。

【関連記事】
「ケーキ1つ800円」はここから始まった…業界の常識をことごとく壊してきた「サダハル・アオキ」の次の野望
米子の百貨店に出店するわけないやん…断ったはずの大阪の家具屋を翻意させた「地方ビジネス」の勝ち方
47階は1泊300万円なのに、3階はゲーセン…東急歌舞伎町タワーの「謎すぎるフロア構成」を解読する
スーパーの魚売り場とは正反対…「店員が多すぎる魚屋・角上魚類」が繁盛する3つの理由
これだけは絶対にやってはいけない…稲盛和夫氏が断言した「成功しない人」に共通するたった1つのこと