経済や行政の分野で30代リーダーが目立ち始めている。運命論者で行動主義者。そして、国の先行きに強い危機意識を持っている。彼らは日本の将来をどう見ているのか。

むしろ生きやすい社会に

ISAK設立準備財団代表理事
小林りん

1974年、東京都生まれ。カナダの全寮制高校を経て東京大学経済学部を卒業。モルガン・スタンレー、ITベンチャー企業などを経て米スタンフォード大学大学院で国際教育政策を学ぶ。ユニセフ職員としてフィリピンに勤務したのち、2009年から現職。

日本とアジアの若者に当事者意識を植え付ける。その理想へ向けて斬新な学校づくりのプロジェクトを進めているのが、岩瀬大輔の東大同期生でもある小林りんだ。

「もし私が2歳だったら、相当エキサイティングな時代に生まれついたと思ってワクワクしますね。だって、何十年もそのままだったヒエラルキーが崩れてきて、実力と人間力があれば新しいものを生み出していける時代に入り始めています。そういう中で生きるのは楽しいだろうと思いますよ」

都内で取材に応じた小林は、心底楽しそうにこう話す。「2歳」というのは彼女自身の長男の年齢である。

小林は高校時代に日本を飛び出し、東大を出てからもスタンフォード大学大学院への留学、ユニセフ職員としてのフィリピン駐在など海外経験が豊富である。フィリピンでは貧困層への学習支援を行った。そこで痛感したのが「リーダー層の意識を変えなければ国は変わらない」ということだ。社会の円滑な発展を阻害している階層格差。富裕層の人々は、それが問題であることさえ認識していないという。