スウェーデンで浸透している「“2+2+2+2”の歯磨きテクニック」

――具体的にはどんな歯磨き粉で、どのように磨けばいいのでしょうか。

スウェーデンでは常識になってきている歯磨きの方法があります。それが、「“2+2+2+2”の歯磨きテクニック」と呼ばれるものです。

最初の2は、1日2回の歯磨きをすること。そして、フッ素入りの歯磨き粉を2センチ使い、2分間かけて歯を磨きます。「とにかく歯は丁寧に磨きなさい」と言われるので、長い時間をかける人が多いのですけど、2センチも歯磨き粉を使うと、あまり長い時間、歯ブラシを口の中に入れておくことができないですよね。すぐに口をゆすぎたくなってしまう。

歯磨きで口が泡だらけになる男性
写真=iStock.com/photoschmidt
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なので、欧米の歯磨き粉は、とても大きいものが売られていますよね。そして欧米の人たちは、歯磨き粉をたくさんつけて磨いている。2分間でもフッ化物のおかげでむし歯予防には効果があるのです。

「1日2回、2センチ、2分間、2時間」を意識する

では、なぜいいと言えるのか。フッ素が歯垢に取り込まれることに意味があるからです。フッ素は抗菌作用がありますし、徐々に歯質に取り込まれていきますから、少しくらい歯垢が残っていても、フッ素が行き渡っていれば効果があります。

――フッ素を歯垢に取り込ませることが重要なのですね。

その通りです。さらに、フッ素を口の中にとどめるため、あまり口をゆすがないのもポイントです。しっかりゆすいでしまうとフッ素が口の中に残らないので、1回10mlくらいの水で20秒ほど口全体をぷくぷくとゆすぐだけで大丈夫です。さらに、歯磨き後の2時間は飲食を避ける。つまり、「“2+2+2+2”の歯磨きテクニック」とは、「1日2回、2センチ、2分間、2時間」を守るという歯磨きの方法です。