仮説を持つ
だいたい2次データはこんな感じで集められる。もっと他に細かいデータを集めることもできるはずだ。具体的なデータではないから特に説明はしなかったが、周りの詳しそうな人たちに話を聞くことも大事な方法だろう。周りの人をうまく使えるかどうかが出世の分かれ目という話もある。
それから、最後に忘れてはならないのは、1つは仮説を早い段階で持つことである。仮説を持っておかないと、データの集めようがない。とりあえずは漠然とした問題意識だけでレポートを書き始めたりするかもしれないが、早めに仮説を作ることを意識しよう。別に追加のデータ収集で仮説が変わっても構わない。
先に、関係する論文や資料が見つからないなどということは、99%ないだろうと述べた。一つの理由は、仮説の設定にある。仮説がなければ、無限の情報が待っているだけであるし、おかしな仮説をもったままだと、当然関連する資料も集まらない。
それからもう1つ、仮説の設定にあわせて、1次データを集める重要性も確認しておこう。こちらも冒頭で1次データは集めにくく、それゆえに2次データでも十分価値があるものを見つけられるといったのだが、実は、2次データ以上に簡単に手に入れられる1次データもあるのだ。僕たちの日常体験である。
興味のある商品があれば、実際に見に行って手に取ってみよう。新しい店舗ならば、そこにいってみれば良い。そこで得られた感覚は、まぎもれない1次データである。店員に話を聞いてみよう。それも1次データである。自分の経験など主観的な意見だからと謙遜する必要はない。過度に一般化してしまうのは問題だが、それを最初の仮説にすればいい。もっといえば、最初の素朴な感覚こそが正しいような気もする。その証拠を2次データで確認していくというわけである。