1次ラウンド最大の山場は3月10日

1次ラウンド「プールB」は、日本、中国、韓国、チェコ共和国、オーストラリアの5カ国。このうち2カ国が準々決勝に進出する。

プールA,Bともに上位2チームが勝ちぬけ
画像=WBC公式HPより

中国は、2019年に再開された国内リーグの選手が中心。中軸は昨年までソフトバンクでプレーした真砂勇介が座るが、日本とは相当な実力差がある。

筆者は鹿児島で社会人と対戦した中国代表を見たが、ブルペンでは「動画はとらないでほしい」と言われた。投手陣には最速160km/h近い剛速球を投げる秘密兵器のアラン・カーター(エンゼルスマイナー)がいるのだ。

日本戦にぶつけてくるだろうが、データの無い投手に攻めあぐむかもしれない。打者はストライクをどんどん振ってくる。その積極性は侮れない。

韓国の顔ぶれはベテラン中心で、新鮮味がない。現役メジャーリーガーは、内野手トミー・エドマン(カーディナルス)、金河成(キム・ハソン、パドレス)の2人だけだ。ただ韓国球界最大のスター、外野手の李政厚(イ・ジョンフ、キウム)は、日本に来てからも好調で阪神、オリックスから3安打を放った。

韓国は日本戦になると、実力以上に奮戦する。

WBCでの対日本戦成績は通算4勝4敗。過去の傾向を見てもローテーションを無視してエース級、特に日本が比較的苦手とする左腕投手をぶつけてくるだろう。何が何でも出塁とばかりに食らいつく打者も手ごわい。

チェコの中心選手は、現役消防士

チェコは国内リーグ中心。投手兼内野手のマーティン・シュナイダーは、普段は消防士。「日曜野球」のような牧歌的なチームだが、ヨーロッパ予選で強豪スペインを破っての進出。

19歳のミハル・コバラ、アメリカの大学でプレーするダニエル・パディサクと最速150km/hの投手もいる。初出場だから無欲無心でぶつかってくる。2月に入って、アスレチックスなどで活躍し、現在FAのエリック・ソガードの参加が発表された。人気のあったユーティリティー選手だ。