甘い言葉に惑わされず、着実な副業を

今まで日本では、長い間多くの会社で副業が禁止されていました。

けれど、終身雇用や年功序列がなくなりつつある中で、給料も上がっていかない時代に突入しています。

こうした状況の中で、会社以外で働いて収入を得ることを解禁する企業や、奨励する企業も出てきています。

国も2018年1月から、国の「モデル就業規則」から副業禁止を削除し、会社での副業を容認しています。

会社員の副業として手頃なのは、インターネット上の副業です。副業を勧めるサイトもたくさんあります。

ただ、気を付けなくてはいけないのは、こうしたものの中には「副業詐欺」も少なくないこと。LINEやTwitter、Instagramなど、SNSを使って儲けを前面に打ち出すような詐欺です。

避けたいのは、最初に登録料などを取るもの。現金と交換できるポイントがもらえる仕組みも、ポイントがいつまでも換金できないケースがあるので注意しましょう。

また、「スマホでクリックするだけで数万円」などという甘い言葉で誘うものの多くは、詐欺だと思ったほうがいいでしょう。

荻原博子『知らないと大損する老後の「お金」の裏ワザ』(SB新書)
荻原博子『知らないと大損する老後の「お金」の裏ワザ』(SB新書)

メールやYouTubeなどで「月商1億円の稼ぎ方を教えます」などとやたらに高額をアピールするサイトがありますが、メールアドレスなどの個人情報を教えてしまうと、5万円も10万円もする高額セミナーを売りつけてくるものも少なくありません。

副業と似た言葉に「複業」があります。

「複業」の場合には、副業のように本業があってサイドで稼ぐのではなく、メインもサイドもなく、仕事をいくつか掛け持ちします。

ちなみに、2022年1月からは、65歳以上なら、「複業」でいくつかの会社に勤める場合、1社では雇用保険の加入条件が満たせなくても、2社合わせて条件をクリアすれば、雇用保険に加入できるようになっています。

【関連記事】
年金額が大幅に減るだけではない…「早死にしたら損するから早めにもらいたい」と考える人の残念な"勘違い"
共働きなら公的年金だけで9286万円…「もらえる年金額」を今すぐ簡単に知ることができる3つの方法
国民年金だけでは年間77万8000円しか受け取れない…年金受給額を増やすための4つの方法
貯金ゼロ、年金が月5万円でも生きていける…71歳シングル女性が明かす家計簿の中身【2022下半期BEST5】
「65歳以降を公的年金だけで生きていけるか」お金のプロが実験してみた結果