「ぽかぽか」MC岩井の発言は本当に炎上しているのか
今年1月にスタートしたばかりの新番組「ぽかぽか」(フジテレビ系)とMCのハライチ・岩井勇気に「批判殺到」「大炎上」などの厳しい記事が浴びせられている。しかし、本当に「避難殺到や大炎上しているのか」と言えば、あやしいと言わざるを得ない。
ここまでの顚末を紹介すると、2月7日の12時30分ごろ、特殊詐欺に関与した窃盗の疑いで、フィリピンから日本に移送中の今村磨人容疑者と藤田聖也容疑者が飛行機内で逮捕。2人は広域連続強盗事件を指示した「ルフィ」と名乗る人物との関連が指摘されているだけに、テレビでも速報が流された。
「ぽかぽか」では、「速報“ルフィ”逮捕」とテロップが表示され、これに岩井が反応。カメラ目線で「ルフィ逮捕です」「みなさん、ルフィ逮捕となりました」「強制送還され、あのルフィが、今日本に着き、逮捕されました」と繰り返して笑いを誘った。
この言動に「強盗殺人なんだから不謹慎」「被害者が多い事件なのに不適切」などと批判の声があがったが、どれも正論で理解できる。だからフジテレビは『女性自身』の取材に、「番組の対応について配慮に欠ける点がありました。今後も視聴者の皆様のご意見を真摯に受け止め、制作に活かしてまいります」と回答したのではないか。
しかし、報じられているような「批判殺到、大炎上をしたのか」は話が別。ネット上を見ると冷静なコメントが目立ち、「ぽかぽか」や岩井勇気を糾弾し、謝罪を求めるようなものは少ない。実際、8日、9日の放送では謝罪どころか、この件に触れることすらなく、「何の影響もなかった」と言っていいのではないか。
ではなぜ「批判殺到」「大炎上」というムードになってしまったのか。フジテレビ、岩井勇気、ネットメディア、これらを見る人々……それぞれが一端を担っていた。今回の実情をどこにも忖度せず掘り下げていきたい。