なぜ若者の「テレビ離れ」は止まらないのか。経済評論家の渡邉哲也さんは「ネットコンテンツがいくらでも選べる中で、タイアップだらけの地上波番組に若い視聴者は嫌気が差している」という――。

※本稿は、渡邉哲也『世界と日本経済大予測2023-24』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

テレビのリモコン
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広告費の総額からもテレビ・新聞の失墜が見えている

現在、国内で視聴できるメディアには地上波、BS、CS、YouTubeなどのストリーミング、Huluなどのコンテンツストリーミングなどがある。

かつてメディアを引っ張っていたテレビ・新聞の権威は崩れつつある。それを顕著に示すのが広告費だ。

2020年3月発表の「日本の広告費」(電通)によると、2019年のインターネット広告の総額は2兆1048億円、テレビ広告の総額は1兆8612億円で、初めてネットがテレビを超えた。この時点でネット広告は6年連続で2桁成長を続け、一方のテレビ広告はほぼ横ばいである。