月経のつらい症状がある時の仕事のパフォーマンスは通常時に比べ6割強に落ち、月経の影響があるのは年60日間。我慢しながら仕事をしている女性が多いことが調査で明らかになった。調査結果を分析したライターの旦木瑞穂さんは「驚くべきことに、同じ管理職でも男性より女性のほうが女性部下のつらい症状に無理解で、これは女性活躍推進を阻む壁とも言えます」という――。
つらい症状の月経の影響があるのは「年60日間」
3年前に筆者は「PMDD(月経前不快気分障害)」と診断された。
PMDDとは「PMS(月経前症候群)」同様、月経開始の3~10日くらい前から始まる精神的・身体的な不快症状で、月経開始とともに症状が減退・消失するのが特徴だ。
現在、6〜7割前後の女性がこうした症状を抱えていると言われている。PMDDと診断された後、筆者は「月経前の悩みに寄り添う会」を発足し、PMSやPMDDについての理解を社会に広める活動を行っている。
その中で、日経BP総合研究所が2021~22年に実施した、働く女性の月経と仕事にまつわる調査結果を知った。男性にはピンとこない部分もあるかもしれないが、女性の活躍推進の声が高まる現在、知っておいて損はないはずだ。