すぐに行動に移すためにはどうすればいいか。明治大学教授の堀田秀吾さんは「最初の5秒動くだけでいい。やる気は“スイッチ”ではなく“エンジン”だ」という――。

※本稿は、堀田秀吾『世界最先端の研究が導き出した、「すぐやる」超習慣』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

ノートパソコンの上にメモを開いて書き込んでいる男性
写真=iStock.com/Sergey Nazarov
※写真はイメージです

やる気が起こらないものすごくシンプルな理由

みなさんは、「やる気」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?

“やる気スイッチ”といった言葉があるように、

●自分自身で意図的に生み出すもの
●行動するモードになれば、動ける

そんなイメージを持つ方が、多いのではないでしょうか。

実際、「やる気」は、自分から動き出さなければ芽生えません。

ですが、自ら動き出す。これが厄介です。先ほど、“やる気スイッチ”と表現しましたが、ボタンを押せば動き出すように、簡単にやる気というのは起こるものでしょうか?

おそらくほとんどの人が、「違う」と異口同音に言うのではないでしょうか。

「そんな簡単なアクションでやる気が発動するなら、とっくに動き出している」と。

私もそう思います。やる気というのは、そんなに簡単なものではありません。

やる気が起こらない理由は、とてもシンプル。「やらないから動けない」んです。

そんなの当たり前じゃない? と思われるかもしれませんが、やらない限り脳のやる気を生み出す部位は働き出さないんですね。

電動自転車の電源ボタンを押しても、自転車は前に進みません。ペダルを踏み込んで初めて車体は動き出します。

電動自転車ですら一つのアクションで動き出すことができないように、スイッチ一つで勝手に進むような便利なものは、人間には備わっていません。