科学には、さまざまなオモテとウラがある。何の関連もなさそうな2つの事柄が、実は背中合わせだったりする。左巻健男編『科学オモテウラ大事典』(東洋館出版社)より、「宇宙ステーション」と「おなら」、「メートル法」と「キログラムの定義」についてお届けしよう――。
メートル原器
90%のプラチナと10%のイリジウムでつくられたメートル原器(写真=NIST Webサイト/PD-USGov-NIST/Wikimedia Commons

肉眼でも観測できる「国際宇宙ステーション」

オモテ
国際宇宙ステーション
人が生活できる「宇宙の研究所」

宇宙を飛ぶ国際宇宙ステーション(ISS)は、望遠鏡を使わなくても肉眼で簡単に観測できる。夕方や明け方の空がまだ薄明るい時間帯に、一等星をはるかにしのぐ明るさでゆっくり動いていくからだ。ISSの軌道計算から、どの場所に何時ごろ見えるかという目視予報がされている。

例えば、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のWEBサイトにある“「きぼう」を見よう”には、「きぼう」/ISSが、いつ、どの方角に見えるかについて、10日先までの目視予想情報を掲載している。予報をもとに、天気のよい日、予報の10分前くらいに広く開けた場所に行って、肉眼ですーっと移動していく明るい光を探してみよう。

はじめに双眼鏡や望遠鏡を使うと視野が限られてしまい、見つけるのが難しい。最初は必ず肉眼で探そう。ISSはサッカー場くらい巨大な施設だが、日本はその一部となる日本実験棟「きぼう」を開発して参加しているので、「きぼう」を見ることはISSを見ることになる。

ISSは、地上から約400km上空にあり、1周約90分というスピードで地球のまわりを回っている。米国、日本、カナダ、欧州各国(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、スペイン、オランダ、ベルギー、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン)、ロシアの計15カ国が協力して計画を進めながら利用している、人類にとって国境のない場所の1つだ。ISSには2000年11月2日から宇宙飛行士が滞在を開始していて、現在は約6カ月ごとに交代している。

ISSは落下し続けながら地球の周囲を回っていることで内部は無重量状態になっているので、宇宙飛行士や物がふわふわ浮かんでいるようすが見られる。長期滞在している宇宙飛行士たちは、宇宙環境での科学実験や研究、地球や天体の観測などとISSの保守作業を行っている。