科学には、さまざまなオモテとウラがある。何の関連もなさそうな2つの事柄が、実は背中合わせだったりする。左巻健男編『科学オモテウラ大事典』(東洋館出版社)より、「宇宙ステーション」と「おなら」、「メートル法」と「キログラムの定義」についてお届けしよう――。
メートル原器
90%のプラチナと10%のイリジウムでつくられたメートル原器(写真=NIST Webサイト/PD-USGov-NIST/Wikimedia Commons

肉眼でも観測できる「国際宇宙ステーション」

オモテ
国際宇宙ステーション
人が生活できる「宇宙の研究所」

宇宙を飛ぶ国際宇宙ステーション(ISS)は、望遠鏡を使わなくても肉眼で簡単に観測できる。夕方や明け方の空がまだ薄明るい時間帯に、一等星をはるかにしのぐ明るさでゆっくり動いていくからだ。ISSの軌道計算から、どの場所に何時ごろ見えるかという目視予報がされている。

例えば、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のWEBサイトにある“「きぼう」を見よう”には、「きぼう」/ISSが、いつ、どの方角に見えるかについて、10日先までの目視予想情報を掲載している。予報をもとに、天気のよい日、予報の10分前くらいに広く開けた場所に行って、肉眼ですーっと移動していく明るい光を探してみよう。