質の高いスライド資料をつくるにはどうすればいいか。パワポ芸人の豊間根青地さんの『秒で使えるパワポ術 一瞬で操作、一瞬で解決』(KADOKAWA)より、イマイチな資料になってしまう理由と、改善するポイントを紹介しよう――。
ケース1:文字が「黒いかたまり」に見える
3つのポイントに整理されていることは文字を読めばわかりますが、ぼーっと眺めると「黒いかたまり」に見えてしまってイマイチ内容が入ってきません。スライドの中に、ぱっと見でわかる「構造」を作りたいところです。
問題1:構造がない
このスライドは「問題と前提を踏まえて対応方針を考える」という構造ですが、ベタッと文章で表現されているため、内容をきちんと読まないとその構造がわかりません。
問題2:マーカーを使っている
文字の一部を強調するためにマーカーを使っていますが、これはNGです。文字の強調は「太字以外いらん」です。
問題3:「視認」という言葉がややこしい
「視認」という熟語を何度も使っていますが、要は「見える」ということ。漢字が連続する熟語は堅苦しくイメージがしづらいので、簡単な表現にしても意味が通るならなるべくそちらを使いましょう。
改善法:強調したい部分だけを太字にする
対策1:四角に入れて並べる
3つの要素があることを、四角形に入れて表現しています。タイトルを抜き出したことで、「問題・前提・対応案の3つで整理しているんだな」ということが一目でわかるようになりました。
対策2:太字で強調する
強調しなくていい文字を細字にして、強調したい部分だけを太字にすることで、相対的に目立たせています。
対策3:やさしい表現にする
シンプルに「見える」という表現に変更しました。また、冗長な表現を見直して各項目が一行に収まるように文字数を調整しています。