「神経症性」が高い人は死亡率が高まる可能性がある

例えば、まわりにいる人の中で、人間関係が円滑な人を思い浮かべたとき、その人は「外向性」の特徴を持っているかもしれません。また、感情的に過敏な神経質な人を思い浮かべたとき、「神経症性」の特徴を持っていたりするのではないでしょうか。

これは、あくまでもその人の持つ性格の一面と捉えられます。そして、誰もが性格において、この5因子を持っているといってもいいでしょう。つまり5因子の中の、どの因子が性格に強く影響を与えているかによって、その人の性格が決まるのです。

この性格こそが人生において、その人の健康や長寿に関連しているのではないか、ともいわれています。例えば「神経症性」が高い人は、対人関係でストレスを感じやすく、物事に対して過敏に反応すると考えられています。それが心身の健康に影響して病気を発症させ、死亡率を高めるとの見方があります。

また、「誠実性」は健康に関する行動と関連があることがわかっています。高齢さんは、さまざまな病気を発症するリスクを抱えます。例えばII型糖尿病は、味の濃い食事や運動不足など、長年の悪い生活習慣が原因となることが多い病気です。血糖値が上昇して動脈硬化に発展し、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる怖い病気を引き起こす可能性もあります。

しかし「誠実性」が高い人は、バランスのよい食事を取り、定期的に運動をするなどの体によい生活をして、病気の原因となるような行動を避ける傾向があります。そのため死亡率が低いことが報告されています。このように人の寿命の長さと性格は個人の感情や行動、意志などと深く関わっています。

特に「神経症性」の高い人は、不安やストレスを抱え込まないで毎日ポジティブな志向をもつことが長寿の秘訣です。それが難しいときは、まわりの人にサポートしてもらいながら不安を軽減させれば、病気や死亡のリスクを抑えられるでしょう。

疲労動揺中年配の女性は、痛みを和らげようとして鼻の緊張や頭痛を感じて鼻橋をマッサージし、悲しい上級成熟した女性は、問題を考えて疲れたうつ病を疲れ果てた
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年を取ったら性格は変わるのか

高齢さんの性格について、まわりの人たちに「年を取って性格が丸くなったね」と言われる人がいる一方で、「頑固になったんじゃない?」と思われる人もいるようです。年を取ることで性格は変わるのでしょうか。

ひとつの例を挙げてみます。高校の同級生の女性AさんとBさんの2人が、50年ぶりのクラス会で再会しました。Aさんは昔からおとなしい性格でした。一方のBさんは社交的で活発な性格。いつもクラスの中心にいました。AさんにはBさんが輝いて見えていたのです。

Bさんは高校のクラス会に、スポーツジムで知り合ったという20代の男性Cさんを連れて来ていました。Aさんは「若い男性を連れて来るなんて、Bさんの活発な性格は昔と変わらないのね。それに比べて私はおとなしいままだ」と心の中で思っていました。そのときCさんの声が聞こえてきました。

「僕よりも50歳近く年上の人たちは、やっぱりBさんと同じように落ち着いているんですね。僕もいずれは、こういうふうになれるのかな?」

それを聞いたAさんは「Bさんが落ち着いて見えるなんて、本当にそう思っているの?私よりもずっと活発なのに」と驚きました。さて、50年前と比較してBさんの性格は変わったのか、変わっていないのか、どちらなのでしょうか。