“優等生ウィリアム、やんちゃなハリー”対照的な家庭

ダイアナが急逝した時、長男ウィリアムは15歳。次男ヘンリーは12歳。もっとも母親を必要とする時期に永遠の別れを告げなければいけなかった2人の胸中は察するに余りある。ドキュメンタリーでは、母の葬儀で棺の後に付いて歩く2人の姿を映していた。特にハリーは、まだ幼さが残る小さな体つきだったのが痛々しい。

現在、2人とも亡くなった母の年齢を超え(ウィリアムは40歳、ハリーは38歳)、対照的な人生を歩む。

ウィリアムは、現在、頭髪はさびしい状況になってしまったが、若い頃はダイアナそっくりの美貌の持ち主だった。だが性格は学問好きで実直な父親に似ている。スコットランドの名門・セントアンドリューズ大学に進み、ルームシェアをしていた同級生のキャサリン(現在40歳)と結婚。3人の子供に恵まれた。

2016年、ウィリアム&キャサリン夫妻はインドを公式訪問し、タージ・マハールも巡った。ウィリアムは(前述のように)一人きりでここにいた母を思い出し、思わず涙を流した。両親が反面教師になっているのか、彼の家庭は順風満帆で幸せそうだ。子供好きのキャサリンが4番目の赤ん坊を欲しがっているとのことで、夫婦仲がとてもいい。

パソコンのモニタには、ロイヤルウェディングについて書かれたFacebookのファンページ
写真=iStock.com/franckreporter
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一方のハリーは赤毛で、パッと見の容貌が両親のどちらにも似ていない。そのため、「ハリーはチャールズの子ではないのでは?」といった底意地の悪い噂がイギリスでまことしやかに流れていたこともある。女の子が欲しかったチャールズは、生まれたばかりのハリーが男だとわかって落胆したとも伝えられている。

実際にはスペンサー家の赤毛が遺伝したようで、今や後頭部の薄さは父や兄とそっくり。成長するにつれ、容貌は祖父のフィリップ王配に似てきた、と筆者は思う。

末っ子のやんちゃ坊主の気質。学生時代はチャールズの私邸でマリファナを吸い、1日だけ更正施設に送られたことが新聞に報じられた。学業があまり好きではなく、大学に行かず軍隊生活を長く送る。元女優のメーガン・マークル(現在41歳)と結婚後、2020年3月にメグジット(王室離脱)で渡米するまでは、ロイヤルメンバーの中では人気が高かった。