5000レムの円の外側にある2つの緑の円。内側のものは未治療の場合半数以上が死亡する500レムの放射線量を浴びる半径1.93kmの範囲を示している。市ケ谷駅周辺から日本テレビ本社等がある汐留の高層ビル群辺りがこの範囲に含まれる。

爆心地から半径1.93kmのシミュレーションマップ
爆心地から半径1.93kmのシミュレーションマップ(NUKEMAP by Alex Wellerstein 地図データ © OpenStreetMap contributors, CC-BY-SA, Imagery © Mapbox.)

この辺りにいたら放射線による生命の危険が高いが、そのすぐ外側にある薄い緑の円は、がん等の疾病リスクが増す100レムの放射線量を浴びる半径2.31kmの範囲を示していて、北は市ヶ谷の防衛省の敷地の半分、南は増上寺の辺りが含まれる。100レムの放射線量を受ける範囲はごくわすかで、命に関わる影響を受ける500レムの範囲から急激に放射線量が減衰していることが分かる。

放射線被害の円の外側にあるグレーの円は5psi(平方インチあたりの重量ポンド)の圧力を受ける半径3.27kmの範囲を示していて、この範囲内では木造住宅は倒壊し、耳を保護していない場合は鼓膜が破裂する。ここに含まれるのは、北は飯田橋駅から南は慶應大学三田キャンパスが含まれる。いわゆる都心3区、千代田区、中央区、港区の広範囲がこれに含まれる。

爆心地から半径3.27kmのシミュレーションマップ
爆心地から半径3.27kmのシミュレーションマップ(NUKEMAP by Alex Wellerstein 地図データ © OpenStreetMap contributors, CC-BY-SA, Imagery © Mapbox.)

ほとんどの範囲で身を伏せるなどの回避行動が有効

5psiの爆風を受ける円の外側にある濃いオレンジの円は、第III度の熱傷を負う可能性が50%ある半径6.69kmの範囲を示す。III度の熱傷では皮膚の全ての層が損傷を受け壊死し、人体の25%に及んだ場合は死亡する。面積にすると141平方キロメートルと、かなりの広域に及んでおり、木造住宅が多い住宅地も含まれているため、爆風による破壊と合わさって火災といった二次災害の恐れも高い。

爆心地から半径6.69kmのシミュレーションマップ
爆心地から半径6.69kmのシミュレーションマップ(NUKEMAP by Alex Wellerstein 地図データ © OpenStreetMap contributors, CC-BY-SA, Imagery © Mapbox.)

その外側にある円は、II度の熱傷を起こす可能性が50%ある半径8.22kmの範囲だ。II度の熱傷でも全身の30%に及べば死亡する。北は飛鳥山公園、南は大井ジャンクション辺りまでが範囲に含まれる。

爆心地から半径8.22kmのシミュレーションマップ
爆心地から半径8.22kmのシミュレーションマップ(NUKEMAP by Alex Wellerstein 地図データ © OpenStreetMap contributors, CC-BY-SA, Imagery © Mapbox.)