投資対象である「自分」に詳しくなる

あらゆる自己投資は、「現在の自分の状態を把握すること」から始まります。

たとえば仕事における自己投資も、自分には今どんなスキルが足りていないか、理想の自分になるためには何が必要かを自己分析するところから始まるわけです。ゴール(理想の自分)から逆算して、今日すべきことに落とし込んでいく。国際会議に参加できるようになりたいけれど、今はまだ英語力が日常会話レベルだから、1年間は毎朝1時間オンライン英会話を続けよう、といった話ですね。

食事や運動、睡眠などの健康管理も同じです。

まずは自分の体質、体型を知り、現状を知り、暮らしに関することを学んで、自分の身体で試していく。知る、学ぶ、考える、試す、選ぶ――その繰り返ししかありません。自分という対象に詳しくならなければいけません。

株式だって、専門家の話を聴いて、たくさんの本を読んで、刻一刻と変化する市場の流れを注視して、ようやくリターンが得られます。投資対象に詳しくならず、勉強せずにリターンを得られる投資はないのです。

どうすれば一番元気な状態でいられるか

さて、自己管理の中でもまず考えたいのが、食事です。食事は身体という資本をつくるもので、生活の基礎ともなりますから、いい習慣をつくることがとても大切。何を、いつ、どんなふうに、どれくらい食べるかを自分で決め、それを淡々と守る。そのルーティンは、メンタルも安定させてくれます。

まず、食生活に関する、信頼できる情報を手に入れることが大切です。

専門のお医者さんに相談してもいいでしょうし、図書館に行ってアレルギーや栄養学の本を読んでみるのもいいでしょう。また、食べたものとその日の体調を記録したり、栄養計算をしてくれるアプリなどを活用するのもひとつの手。闇雲に試すのではなく、何らかの科学的・医学的根拠のあるやり方を試すことが大切です。

和食の朝食イメージ
写真=iStock.com/kuppa_rock
※写真はイメージです

そして自問自答の中では、「これを食べるとこんな体調になる」とか「夜は何時までに食べ終えると翌朝しんどくない」とか「お米はこんなにいらないなあ」というような、身体の声にしっかりと耳を傾けてみてください。

朝晩、体重を量ることも大切です。どんな食生活を送れば身体に負担が少なく、一番元気な状態でいられるか、「とりあえずの答え」を見つけていくのです。今日の一食が何年か後の自分の体調をつくるのですから。