「早く帰らせる」は本質的な改善にならない

次に、年代別平均残業時間と有休消化率の推移を見ると、20代は最も残業が少なく、有休消化率が最も高い年代となったことが分かる。データ上は、働き方改革の恩恵を受けている世代ともいえる20代だが、成長環境への満足度が下がっている背景には何があるのだろうか。

【年代別】平均残業時間の推移
【年代別】有休消化率の推移

働き方改革によって長時間労働が是正され、有休消化率が向上したことは働き方改革の成果であり喜ばしいことである一方、企業によっては、残業時間を減らすことだけが目的化し、「とにかく早く帰らせる」というような本質的ではない改善となっており、そのことが若者の「もっと働きたい」や「成長したい」という意欲を抑圧することにつながっている可能性もある。

「20代成長環境」スコアが低いのは官公庁、航空、鉄道…

では、「20代成長環境」のスコア変化を詳しく見てみよう。各年一定の回答数があった業界について、2017年から2021年までの5年間の変化を集計している。

【業界別】20代成長環境スコア平均の推移

推移グラフを見ると、元々「20代成長環境」スコアが高かった「インターネット」や「コンサルティング、シンクタンク」といった業界では、スコアがさらに上昇している。一方で、「官公庁」や「航空、鉄道、運輸、倉庫」など、5年前時点でスコアが高くなかった業界は、さらにスコアを落としている。5年前との比較で最も「20代成長環境」のスコアが下がった業界は「官公庁」だった。

ここで、実際の社員クチコミの一例を見てみよう。下記に引用するのは、今年投稿された官公庁で働く職員の声だ。